Free電磁石で車高など自在に 八工大生がアイデアコンで優秀賞

「電磁サスペンション」のアイデアで優秀賞を受賞した氏家大成さん
「電磁サスペンション」のアイデアで優秀賞を受賞した氏家大成さん

八戸工業大機械工学科自動車工学コース4年の氏家大成さん(21)が、6月上旬に行われた第31回「自動車技術独創アイデアコンテスト」(自動車技術会東北支部主催)の大学・高専・専門校部門で優秀賞に輝いた。氏家さんは「人に物事を伝える力の大切さを実感した。良い経験になった」と自信を深めている。

 コンテストは、省エネ、交通システム、安全面など自動車の新技術に関連したテーマで、学生から独創的なアイデアを募集。同部門には11作品の応募があり、1次の書類審査を通過した4作品が、オンライン上で行われた本選でのプレゼンに臨んだ。

 氏家さんは、車の乗り心地や操縦の安定性を確保する「サスペンション」について、主流のばね、空気、油圧の代わりに電磁石の反発を利用するアイデアを発案。電流の量を変えることで自在に反発の強度を変化できることから、走行時の安定性の向上が期待できるほか、車高を下げ、ノンステップ化することで福祉や災害救助の場面にも役立てることができる―と結論づけた。

 電磁石を使うアイデア自体は1年時に思い浮かんでおり、コンテストを経て具現化できたという。氏家さんは「電気自動車の時代にこのアイデアが活用されたらうれしい」と話した。

 本選での発表にあたっては、同級生の石戸三奈さん(21)が発表内容などで助言したことも好成績につながった。石戸さんは「利便性が高く、良いところばかりの素晴らしいアイデア」と仲間の受賞を祝った。

 
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