Free【月刊Dash】鋭いドリブルで切り込む/ヴァンラーレMF丹羽一陽

丹羽一陽
丹羽一陽

突破力のあるドリブルとゴールに絡むセンスが魅力のMF丹羽一陽(22)。3月のホーム開幕戦では決勝点をアシストし、今季初勝利の原動力となった。「もっとチームのゴールに貢献したい」と意気込む。
 (月刊Dash5月号から記事をセレクトしてお届けします)

 愛知県安城市出身。幼少期からサッカーボールで遊ぶのが好きだった。小学1年で本格的にサッカーを始め、6年時は全日本少年大会にも出場し、初めて全国の舞台を経験した。中学では名古屋グランパスU-15に所属。トップチームの試合を見学する機会も多く、この頃から「Jリーガーになりたい」と強く思うようになった。

 中学卒業後は地元を離れ、静岡の名門・藤枝明誠高の門をたたいた。周囲より小柄だったこともあり当初は出場機会に恵まれなかったが、誰よりも早く部活に行って人一倍練習を重ね、力を付けた。努力は実り、2年になると主力に定着。3年時は念願の全国高校選手権出場を果たした。

 大学は「地方の大学で、関東の強豪大学を倒したい」という意欲に燃え、高校のOBも多かった新潟経営大(北信越大学リーグ)へ。1年時から主力として活躍し、3年時には国体県選抜のメンバーにも選ばれたが、リーグでは最後まで1位になれなかった。全国大会への出場はかなわず、「悔しい思いをしたという印象が強い」。

 大学最後だった昨年は新型コロナウイルスの影響で練習すらままならない時期もあったが、「Jリーガー」の夢の実現へ、できる限りの努力を重ねた。11月にヴァンラーレの練習に参加するチャンスをつかむと、実力を遺憾なく披露。「たった2日間だったが、Jの雰囲気を感じることができた。こういう所でプレーしたいという思いが強くなった」。直後にオファーを受け、念願だったJリーガーとしての一歩を踏み出した。

 J1フロンターレ川崎のFW遠野大弥は高校時代の同級生。私生活でも仲が良かったといい「負けたくない」と闘志を燃やす。元々フロンターレのサッカーは好きだったが、「(遠野が)加入してからは特に試合を見るようになった」といい、先を走るライバルの姿に刺激を受けている。いつか同じ舞台で“再会”できることを夢見て、高みを目指し研さんを積む。

 開幕から2カ月。元々、人に注目される舞台は苦手ではなく、「雰囲気を楽しみながらプレーできている」と気負いはない。3月28日のホーム開幕戦で初の先発出場を果たすと、持ち前の鋭いドリブルで右サイドから切り込み、決勝点をアシストした。自分のアシストであることは特に気に留めていなかったが、「ゴールが決まった時はやっぱりうれしかった」。一層チームに貢献したいという気持ちが強まった。

 今季は右のウイングバックを任される機会が多く、「ゴールを狙うのはもちろんだが、味方にアシストできるようなプレーを増やしていきたい」。チームの目標であるJ2昇格へ、「見ている人がわくわくするようなプレーで、勝利に貢献したい」と気合十分だ。

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