FreeVR空間で青森県内の名所巡り 東京駅で「未来の物産展」

VR空間に再現された奥入瀬渓流の銚子大滝。販売員とコミュニケーションを取りながら買い物を楽しめる
VR空間に再現された奥入瀬渓流の銚子大滝。販売員とコミュニケーションを取りながら買い物を楽しめる

仮想現実(VR)技術と第5世代移動通信システム(5G)を活用した「未来の物産展」と題した実証実験が17日、JR東京駅の飲食店で始まる。VR空間に青森県内の観光名所を再現、遠隔地の来場者が各地を巡る体験をしながらご当地グルメなどを購入できる。新型コロナウイルスで移動が制限される中、物理的距離や出店コストも解消できる新たなビジネスの形として注目を集めそうだ。

 JR東日本の完全子会社「JR東日本スタートアップ」(東京)と、VR技術を扱うベンチャー企業「ABAL(アバル)」(同)などが28日まで実施する。JR東などによる大型観光企画「東北デスティネーションキャンペーン(DC)」を控える中、豊富な観光資源を誇る青森県を“舞台”として選定することで、丸10年たった東日本大震災からの復興を後押しする狙いもある。

 VR空間に奥入瀬渓流など県内5カ所の観光地を再現。空間内で選べる40~50種類の名産品や飲食メニューは、実験会場で会計して購入したりイートインコーナーで提供したりする。遠隔地の販売員が空間内で接客することも技術的には可能で、消費者、出店者の双方にとって障壁だった距離の課題が解消される。VR体験は無料。

 実験開始に先立ち、16日は報道関係者向けにデモンストレーションが行われた。VRゴーグルを付けた参加者が店舗内に設けられた3メートル四方のスペースに立つと、眼前に銚子大滝の荘厳な景色が広がった。

 JR東日本スタートアップの柴田裕社長は「新しい旅の形をつくりたい。普通の日常が戻った暁にはリアルの青森も旅してほしい」と呼び掛けた。

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