Free福岡高生が11日に「復煌」開催 手作りランタン、高校生の力で元気に/二戸

復興への祈りを込めて実施するイベント「復煌」を企画した生徒
復興への祈りを込めて実施するイベント「復煌」を企画した生徒

東日本大震災からの復興への祈りを込め、岩手県立福岡高(根反馨校長)の生徒会執行部と家庭クラブ委員会は11日、二戸市の馬淵川公園河川敷で、ペットボトルランタンなどで明かりをともすイベント「復煌(ふっこう)」を開催する。この光が永遠に―との思いを込め、会場では「永」の文字と四つ葉のクローバーの形を888個のライトで点灯する計画だ。

 コロナ禍で暗い日常が続く中、高校生の力で地域を盛り上げたい―と、同執行部と同委員会の計6人の主要メンバーが企画した。

 イベントに向け、大人からもたくさんの支援の手が差し伸べられた。ランタン準備のため、同執行部2年大谷ちひろさんが、会員制交流サイト(SNS)でろうそくやペットボトルの寄付を募ったところ、生徒のほか、同市や軽米町、八戸市などの飲食店や葬祭業、同校OBら個人・団体が協力。大谷さんは「思った以上の反響でSNSの力を感じた」と振り返る。

 イベントに協賛として参加する同校2年中島光汰さんは、10年前に沿岸部の釜石市で被災し、その後、母方の実家がある二戸市に移住。授業の一環で、「中島書店」と名付けて自身が校内で売った古本の収益などをイベントに寄付した。中島さんは「自分も被災した身。頑張っている同級生を手伝いたい」と語る。

 4日はボランティアとして参加する生徒約50人が、ペットボトルを切ったり、祈りのメッセージを書いたりして、本番に向けた準備を進めた。

 2年の田中心花(こはる)生徒会長は「復興を祈るとともに、たくさんの方々に協力してもらった感謝を伝える場にしたい。コロナで気持ちが沈んでいる地域に明かりをともせれば」と意気込む。

 イベントの時間は午後4時20分~6時半。ライトやろうそくの点灯のほか、同校音楽部による合唱も披露される。
復興への祈りを込めて実施するイベント「復煌」を企画した生徒

 
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