Free一足先に春らんまん 南部町でサクランボ授粉盛ん

温室で授粉作業を行うスタッフ=5日、南部町
温室で授粉作業を行うスタッフ=5日、南部町

一足先に春らんまん―。青森県内で唯一、温室栽培のサクランボを手掛ける南部町大向の留目秀樹さん(58)方で、人工授粉作業が盛んに行われている。ぽかぽか陽気となった5日、ハウス内では真っ白な花が咲き誇り、季節を先取りした光景が広がっていた。

 青森地方気象台によると、県内の最高気温は八戸16・7度、三沢16・4度、小田野沢16・1度、三戸15・6度など。各地で4月中旬から5月下旬並みの暖かさとなった。

 留目さん方では、主力の「佐藤錦」や早生(わせ)品種の「紅さやか」、昨年全国デビューを果たした「ジュノハート」を、温室4棟で栽培している。今年は寒波の影響で開花が例年より1週間ほど遅く、1日から授粉作業を開始した。

 5日は、スタッフ3人が羽根の付いた人工授粉機で花をなで、花粉を付けていた。ハウス内の気温は20度前後と暖かく、授粉を助ける蜜蜂も羽音を立てて活発に飛び回っていた。

 収穫時期は紅さやかが4月中旬、佐藤錦が同下旬の見通し。注目のジュノハートは5月中旬と見込まれ、留目さんは「順調に育ち、花の量も十分。今年の出来を楽しみにしてほしい」と話していた。
温室で授粉作業を行うスタッフ=5日、南部町

 
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