Free【緊急事態宣言延長】遠のく客足に危機感 テークアウトやECサイト展開も

陳列棚を消毒する高橋泰恵さん。仕入れを一部控えるため空きスペースもある=2日、東京・内幸町
陳列棚を消毒する高橋泰恵さん。仕入れを一部控えるため空きスペースもある=2日、東京・内幸町

新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が3月7日まで延長することが決まった2日、東京都内で飲食業に関わる八戸市の関係者は、客足が一層遠のくことに危機感を募らせた。宣言対象地域に事業所を構える地元企業もリモートワークを徹底するなど、細心の注意を払って一日も早い感染収束を願っている。

 「正直、売り上げのことを考えると痛い」。千代田区内幸町の八戸都市圏交流プラザ「8base(エイトベース)」のおかみ、高橋泰恵さん(49)は嘆息する。八戸圏域8市町村のアンテナショップとして開業して間もなく5カ月。宣言延長を受け、併設する飲食スペースの一時休業も視野に検討を始めた。

 9月のオープンから2カ月余りで来店者が10万人を突破するなど、首都圏で着実に認知度を高めてきた。ところが、感染の「第3波」が猛威を振るい出した昨年12月ごろから客が激減。多い時には1日当たり約150人が訪れていたが、3分の1ほどに先細り、賞味期限の短い商品の仕入れを控えている。「珍味、飲むヨーグルト…。本当はおいしい特産品がたくさんあるのに」と高橋さんは残念がる。

 それでも手をこまねいていられない。1月に入って底堅い地酒需要に着目したおつまみセット、弁当などのテークアウト販売を始め、新たに電子商取引(EC)サイトの展開も計画する。「落ち着いたら外食を楽しもうと我慢している人も多いはず。先々を見通しにくい状況だが、求められていると信じたい」と挽回を期す。

 宣言延長を受けて引き締めを図るのは一般企業も同じだ。ブロイラー生産や鶏肉加工品の製造、販売を手掛けるプライフーズ(八戸市)は、営業担当を中心とする東京本社の社員約70人や大阪、名古屋市などの各拠点でリモートワークを継続する。業務用パソコンをデスクトップからノート型に切り替えるなど、昨春から対策を講じてきた。

 「国内の感染確認からほぼ1年たち、予防対策もある程度見えている。千人単位の従業員を抱えている中、(PCR検査で)陽性反応が2人にとどまっているのは皆の協力のおかげだ」と語る丹波一弘人事総務部長。「ワクチンが接種できる日が来れば日常生活に少しでも近づけるのではないか。後はその日を待つだけだ」と願った。