Freeボルダリング室の利用好調 家族触れ合いの場にも/むつマエダアリーナ

昨年12月にむつマエダアリーナで開かれた第1回むつ市長杯ボルダリングコンペ
昨年12月にむつマエダアリーナで開かれた第1回むつ市長杯ボルダリングコンペ

東京五輪で行われる新種目のスポーツクライミング。青森県内でもクライミングの一種であるボルダリングのユース日本選手権で、八戸市立湊中1年の関川愛音(めろでぃ)さんが優勝するなど注目度が高まっている。県内公共施設で初めてボルダリング室が設けられたむつマエダアリーナでも、昨年9月のオープン以来、利用が好調に推移しており、家族の触れ合いの場にもなっている。

 ボルダリングは、「ホールド」と呼ばれる人工の突起物に手や足を掛け、指定されたコースを登る競技。むつマエダアリーナのボルダリング室は、さまざまな傾斜が設定された高さ4メートルの壁が9面あり、初心者から中上級者向けの計89コースに挑戦できる。

 下北地域で初めての施設という話題性と、年齢・性別を問わず楽しめる競技自体の魅力もあってか、オープンから約3カ月間で約2700人が利用し、施設全体の個人利用者の97%を占めた。土、日曜は利用制限を掛けるほどの人気ぶりで、アリーナを整備したむつ市も「想定以上」との認識を示す。

 施設は子どもだけで利用できず親の同伴が必要なため、親子で楽しめるスポットにもなっている。市によると、子どもと父親が一緒にボルダリングを楽しみ、母親がその様子をほほ笑ましく見守る光景が見られるという。

 同施設で昨年12月に初めて開かれた大会で、市内から参加した山本咲瑛さん(11)は「施設ができてから週に2、3回は来ている。達成感があるのが楽しい」と笑顔を見せる。

 子ども2人が出場した同市の細川智弘さん(39)は「思いっきり体を動かせ、いろいろな筋肉を使うところが良い。週に1回ほど来ているが、子どもたちも楽しくやっている」と語る。

 2026年に県内で開催予定の第80回国民スポーツ大会に向け、選手強化などを担う青森県山岳連盟の服部一雄会長は、「冷暖房が完備された屋内施設で、天候に左右されず利用できるのが良い。下北はクライミングになじみがなかったと思うので、ここから国スポを目指す選手が育ってくれたら」と願う。

 市は定期的に大会を開催したり、コースをリニューアルしたりして、利用者や稼働の維持に努める方針。
昨年12月にむつマエダアリーナで開かれた第1回むつ市長杯ボルダリングコンペ

 
お気に入り登録