Free【高校サッカー決勝・青森山田―山梨学院】11年前と同カード 2010年決勝をプレーバック

後半41分頃、囲まれながらもパスを出す柴崎岳
後半41分頃、囲まれながらもパスを出す柴崎岳

【青森山田全国制覇にあと一歩・山梨学院大付の堅守崩せず/2010年1月11日】
 サッカーの第88回全国高校選手権最終日は11日、東京・国立競技場で決勝を行い、青森山田が山梨学院大付(山梨)に0―1で惜敗。青森県勢初の全国制覇はならなかった。
 試合は終始山梨学院大付ペース。青森山田は前半11分、左サイドを突破され、戻したボールを受けた相手MFの強烈なシュートで先制を許した。
 後半になってようやく本来の動きを取り戻し、椎名伸志、柴崎岳(野辺地町出身)のダブルボランチを基点に両サイドから猛攻を仕掛けた。しかし、チャンスを得点に結び付けられずに時間が経過。攻撃に掛ける人数を増やして巻き返しを狙ったが、相手の体を張った守りを崩せず試合終了を迎えた。
 選手権初出場の山梨学院大付は、圧倒的なスピードと押し上げの早さで青森山田を圧倒。堅守も光り、山梨県勢初の優勝に輝いた。

 【遠かった1点・全国制覇の夢持ち越し/小さなミスから悪循環】
 刻一刻と試合終了の時間が迫る中、全員で1点を奪いにいった青森山田イレブン。何度もシュートを放つが、無情にもそのすべてがはね返され、試合終了のホイッスルが鳴り響いた。13年連続で選手権に挑み、9大会ぶりに手にした国立の切符。初の決勝進出を果たし、悲願の全国制覇に向けてピッチを駆け抜けたが、1点が重くのしかかった。
 「立ち上がりの守備が大事だ」と試合前のミーティングで選手に呼び掛けた黒田剛監督。その読み通り、山梨学院大付は試合開始と同時にスピードを生かして両サイドをえぐり、何度もゴールに迫ってきた。
 中盤から早い段階でプレスを掛け、人とボールを動かしながら攻撃につなげる青森山田のサッカー。だが、決勝独特の雰囲気にのまれたイレブンの足は止まり、前半11分に痛恨の先制点を許してしまった。
 準決勝まで常に試合をリードしてきたチームが初めて許した先制点。しかし「逆に目が覚めた」という主将の椎名伸志。パスが回るようになり、徐々に青森山田らしさが戻っていった。
 後半は、柴崎岳らのパスで何度も好機をつくったが、得点に至らなかった。時間とともに焦りが募り、小さなミスからピンチを招く悪循環に陥った。
 敗れはしたが、現3年生を青森山田中時代から6年間かけて育ててきた黒田監督は「確かな成長は感じられた。相手の方が上手だったということ」と手応えを感じ、全力を出し切った選手たちをねぎらった。
 「すごく悔しいけど、切り替えてまた来年挑戦するという気持ちが強い」と2年生の柴崎。先輩の成し得なかった全国制覇の夢を受け継いだ後輩たちが、今度こそ青森に優勝旗を持ち帰るという決意を胸に、スタートラインに立った。