Free鳥インフルに青森、岩手の養鶏関係者も警戒/青森県は防疫演習実施

周辺に消石灰を散布した鶏舎=13日、八戸市金浜(あすなろファーム提供)
周辺に消石灰を散布した鶏舎=13日、八戸市金浜(あすなろファーム提供)

西日本各地の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザの確認が相次いでいることを受け、養鶏が盛んな青森県南・岩手県北地方の業界関係者は、「いつ発生してもおかしくない」と警戒感を強めている。青森県は16日、県内の農場で17日から緊急消毒を実施すると発表。万が一の事態に備え、防疫演習で職員が殺処分や消毒処理の流れを確認するなど、緊張感が高まっている。

 「新型コロナで業務用の卵の需要ががっくり減り、飼養羽数を減らして対応している状況。今もし鳥インフルが来たら、ダブルパンチで大変なことになる」。青森県養鶏協会長も務める八戸市の採卵養鶏業「あすなろファーム」の佐々木健代表は、取材に対し危機感をあらわにした。

 同社では普段から外来者の出入りを最小限に抑え、定期的に鶏舎周辺に消石灰をまくなどウイルスを持ち込まないよう注意を払っているが、「どれだけ対策を講じても安心できない」と、最近はさらに警戒を強化しているという。

 岩手県北と青森県南の農場から、年間約3300万羽の若鶏を出荷する二戸市の阿部繁孝商店も、消毒や石灰散布を通常より頻繁に行うなど、対策を強化中。担当者は「西日本で続けて出ており、本当に怖い」と、戦々恐々だ。

 青森県では2016年11月、青森市の農場で鳥インフルが発生した。ひとたび発生すれば、農場内の全ての鶏を殺処分し、発生農場の半径3キロ以内は家畜の移動、半径10キロ以内は搬出が禁止されるなど、大きな影響が出る。

 青森県が17日から行う緊急消毒の対象は、規模に関わらず家禽(かきん)を飼育する農場。来年1月末までに、対象411農場に消石灰1万6千袋(1袋20キロ)を配布し、消毒作業を完了させる予定だ。

 県は16日、職員を対象とした防疫演習も行い、有事の対応を再確認。県畜産課の豊澤順造課長は「国内の発生リスクは高い状況。飼養衛生管理基準の徹底指導や発生予防対策に努める」と強調した。