Free【月刊Dash】フリーブレイズFW山田淳哉/攻撃支えるポイントゲッター

攻撃を支える山田淳哉
攻撃を支える山田淳哉

今季、試合の流れを決める1セット目でセンターフォワードを努める山田淳哉(29)。ルーキーイヤーにはチーム3度目のリーグ制覇に貢献して新人賞に輝くなど、ブレイズの攻撃を支えてきたポイントゲッターだ。入団7季目の今季、担う役割はさらに重くなった。ベテラン田中豪が長年務めてきた主力セットのポジションを引き継いだ。山田は「チームで点が欲しいときにゴールを決められるような、決定的な仕事をしたい」と、使命感に燃える。

 (10日に発行した月刊スポーツマガジンDash12月号から記事をセレクトしました)

 王子イーグルスの本拠地としてアイスホッケー文化が根付く“本場”北海道苫小牧市生まれ。兄の影響で物心がついた頃には競技を始め、市立和光中3年時には全国中学校大会で3位。白樺学園高時代は2、3年とインターハイを連覇するなど、実績を積み重ねた。法大では3年時に関東大学リーグで最多得点、アシストを合わせた最多ポイントの個人タイトルを獲得した。

 ブレイズに入団したのは大学4年当時、自らも選ばれた日本代表の主将だった田中豪に憧れたのが理由だ。「(田中は)体が大きいわけではないのに、コーナーでパックをキープするなど、高い技術がある。そんな人の近くで学び、成長したかった」 持ち味のスピードと巧みなハンドリング技術を生かし、2014〜15年シーズンのルーキーイヤーからいきなり活躍。チームの3度目の優勝に貢献し、リーグ新人賞にも輝いた。「先輩方のおかげで、いいシーズンを送ることができた」。ただ、1年目で味わった美酒からは、しばらく遠ざかっている。

 今季、自身の役割にも大きな変化があった。試合の流れを決める1セット目でセンターフォワードを任された。憧れの田中豪が長年務めていたポジション。「今まで豪さんたちに頼り過ぎていた。(中堅の)自分たちがもっと頑張って、先輩に恩返ししたい」と、気を引き締める。

 もっとも、現実は思うようにいっていない。今月6日時点で、得点、アシストを合わせた個人ポイントランキングはリーグ7位タイと、ほとんどの試合で得点に絡む仕事をしているが、チームは6勝8敗と苦しい戦いが続いている。

 今季について「ピリオド序盤での失点が多く、より集中しないと」とチームの課題を挙げる。個人的にも「豪さんは1セット目の重要性を理解して試合開始からプレーしていたのだと実感する。自分はまだ力不足」と、レベルアップの必要性を挙げる。

 もっとも、チームの雰囲気は悪くない。監督、主将が変わって1季目でもあり「自分を含め、みんなに『自分がやらないと』という自覚が芽生えている。負けても気持ちを切り替え、コミュニケーションを取れている」。

 選手として、憧れの田中のような「波のない、安定したプレー」が目標。「もっと得点に絡むプレーを、決定的な仕事をしたい」。ブレイズの“ゴールハンター”は貪欲に結果を追い求めていく。

 【略歴】やまだ・じゅんや 1991年11月生まれ。北海道苫小牧市出身。172センチ、78キロ。白樺学園高(北海道)-法大卒。2014年にブレイズに入団し、1年目の14〜15年シーズンはリーグの新人賞を受賞。


※Dash12月号ではプロスポーツのほか、年末年始の全国大会に臨む高校生を特集しています。取り扱いは次の通り。
 ■コンビニ:ローソン、ファミリーマート、ミニストップ(デーリー東北発行エリア内)
 ■書店:カネイリ、伊吉書院、成田本店(青森市内3店含む)
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