Free小関さん(八戸)三条地区の風土、風習を冊子に「ALWAYS三条目の原風景」

昭和中期の尻内地区の風土をまとめた冊子を作成した小関勉さん
昭和中期の尻内地区の風土をまとめた冊子を作成した小関勉さん

八戸市尻内町の元小学校教員小関勉さん(66)は、自身が小中学生だった1960年代の尻内地区の風土や習俗、歴史などをまとめた冊子「ALWAYS三条目の原風景」を作成した。自身の体験談や当時の日記を盛り込み、昭和中期の尻内地区の様子を掲載。小関さんは「若い人には新鮮に、当時を知る世代には懐かしく見てもらえれば」と話している。

 冊子は、八戸駅西口の土地区画整理事業などで、同地区では若い世帯が増えていることを踏まえ、昔の地区の様子を後世に伝えたい―との思いから作成。▽環境▽遊び―の二つを大きな柱に据え、当時の写真を使いながら約60ページにわたってまとめた。

 小関さんは、小学4年から中学1年まで毎日付けていた日記(現在も保管中)を基に記憶をたぐり寄せ、昭和中期の思い出を盛り込んだ。家族総出だった田仕事の様子や冠婚葬祭などの習わしを掲載。遊びでは「パッチ(めんこ)」やチャンバラ、紙芝居などが中心だったことを回想しながら記している。

 「里山には幾らでも食べる物があった。『コラッ』と声を掛けられたときには仲間と坂道を転げ落ちた」など、自身の体験を振り返った小関さん。あとがきでは「生きてきた期間は民俗学的にも興味のある期間。心震える時間を過ごすことができた」と締めくくっており、懐かしみながらペンを走らせた。

 冊子は1部500円。問い合わせは、小関さん=電話0178(27)2897=へ。
昭和中期の尻内地区の風土をまとめた冊子を作成した小関勉さん

 
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