Free食用菊「阿房宮」収穫盛ん 晩秋彩る黄色鮮やか/南部町

最盛期を迎えている阿房宮の収穫=5日、南部町鳥舌内
最盛期を迎えている阿房宮の収穫=5日、南部町鳥舌内

青森県三八地域に伝わる伝統的な食用菊「阿房宮(あぼうきゅう)」が、収穫のピークを迎えている。さわやかな青空が広がった5日、南部町鳥舌内の田村勝一さんの畑では、鮮やかな黄色の花が咲きそろい、晩秋の山里を染め上げていた。

 田村さん方ではリンゴやキュウリを生産する傍ら、約5アールで阿房宮を栽培。6月下旬に苗を植え付け、収穫した花を市場や直売所に出荷している。今年の収量は平年並みの見通しで、品質も良好だという。

 この日は妻のミ子(ね)さん(73)と長女の中村涼子さん(53)が朝から収穫に励み、手際よく花を摘み取って籠に入れていた。中村さんは「開花が遅れたが、霜が降りる前に収穫できて良かった。苦みが少なく、歯ごたえの良い旬の味を楽しんで」とほほ笑んだ。

 食用菊の生産量は、担い手の減少に伴い年々減っている。干し菊を扱う八戸農協の担当者は「昔から冬の保存食として親しまれてきた作物。彩りも良いので多くの人に味わってほしい」とアピールした。