Freeオンラインで「流鏑馬クリニック」 乗馬や弓の基礎学ぶ/十和田

講習会の様子をオンラインで配信した29日のクリニック
講習会の様子をオンラインで配信した29日のクリニック

スポーツ流鏑馬(やぶさめ)を安全に楽しんでもらうために、乗馬や弓の基本などを学ぶ「流鏑馬クリニック」が8月29、30の両日、十和田市内で開かれた。初日は、新型コロナウイルスの影響で、現地での参加が難しい人たちのために、オンラインの講習会を初めて企画。市総合体育センターの研修室を会場に、地元から16人、全国各地から26人が参加し、馬上での姿勢や弓の構え方などを学んだ。
 クリニックは十和田流鏑馬観光連盟(上村鮎子会長)の主催。乗馬時の事故やけがの防止を目的に、初心者から経験者までを対象に毎年開いている。日本流鏑馬競技連盟の所作作法指南役菊池茂勝さん(70)ら3人が講師を務めた。
 初日は、ビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」を使って会場の様子を全国の参加者に配信。菊池さんらは木馬を使って、乗馬の騎乗姿勢やバランスの取り方、弓を射る構えや所作などを指導した。ほかにも、歴史的背景を解説したり、専門用語や技術向上のこつといった参加者からの質問に答えたりした。
 会場で受講した同市の会社員阿部誠悟さん(24)は「オンライン配信は新鮮だった。この形式で講習を収録すれば、以前よりも全国の人たちが参加しやすいのでは」と話した。
 2日目は、同市の十和田乗馬倶楽部(くらぶ)で実技を行った。雨天のため一部予定を変更し、同施設の屋内練習場で、正しい弓の使い方と馬具の装着の仕方を講習。参加者は的に向かって矢を放つ一連の動作を練習したほか、適切な和鞍の着け方などを確認した。
 同連盟の担当者は、オンライン配信について「全国の参加者に好評を得た。手応えもあり、(オンライン配信を)12月にも開催する予定だ」と話していた。

 
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