Freeデッサン技術向上へ集中講座 八戸彩画堂、美術大志望者対象に

デッサンについて庭田薫さん(右)からアドバイスを受ける参加者=6日、八戸彩画堂
デッサンについて庭田薫さん(右)からアドバイスを受ける参加者=6日、八戸彩画堂

「美術大受験のためにもっと勉強したいのに、コロナの影響で予備校に通えない」。そうした高校生を支援しようと、八戸市城下1丁目の八戸彩画堂で6日、美術大進学志望者を対象とした「デッサン実技力向上短期集中セミナー」が始まった。参加者は地元で集中的に開催されるセミナーというまたとない機会に、デッサン力をものにしようと、真剣な表情で鉛筆を握っている。
 デッサン力向上は美術大受験には不可欠。例年は学校や地元の美術教室で学ぶほか、質の高い環境を求めて首都圏などの予備校に足を運ぶ生徒もいるが、コロナ禍の今年は自粛を余儀なくされている。こうした現状をサポートしようと、八戸彩画堂が高校生向けの集中講座を初めて開催した。
 講師を務める、画家で八戸工大二高美術コース非常勤講師の庭田薫さん(27)は「オンラインでも指導はできるかもしれないが、生徒にとっては生の現場で、他の人がいる環境で描くことが大事」と語る。技術レベルの高い人の中に入っていくことで、ライバル意識が芽生え、成長につながるという。
 初日は参加者が紙コップと木片、トマトを相手に、5時間半のデッサンに挑んだ。八戸聖ウルスラ学院高3年の浪岡あおいさん(17)は「県外の予備校に行く予定だったが断念した。企画はありがたい」と話した。青森県立八戸北高2年の安部愛哉(まなや)さん(17)も「技術的なことをみっちり教わって勉強になった。長時間のデッサンも初めてで疲れたが、これから慣れていかないと」と意欲を見せた。
 セミナーは8日まで。希望者は追加で2日間の補講を受ける。
デッサンについて庭田薫さん(右)からアドバイスを受ける参加者=6日、八戸彩画堂

 
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