Free時代のニーズをデザインに反映 八工大生が手掛けたレターセット、特設サイトで紹介

レターセットデザインのオンライン展をPRする佐々木雄貴さん(左)と高橋咲耶さん=7月下旬、八戸工業大
レターセットデザインのオンライン展をPRする佐々木雄貴さん(左)と高橋咲耶さん=7月下旬、八戸工業大

八戸工業大(坂本禎智学長)感性デザイン学部創生デザイン学科は、学生が授業で手掛けたレターセットのデザインをオンライン特設サイト「Dear…」で紹介している。気に入った作品は、全国のコンビニエンスストアで自由に印刷できる仕組み。新型コロナウイルスの影響で通常の制作活動や作品展が制約を受ける中、大学側は時代のニーズを反映する「工業デザイン」ならではの指導を模索している。
 作品を出品しているのは、同科の前期講義「ビジュアル/リビング デザイン演習1」を履修した学生20人。講義は当初、八戸市埋蔵文化財センター是川縄文館をテーマにする予定だったが、新型コロナの影響で同館が一時休館したため、代わりのテーマを探した。
 講義を担当する東方悠平講師は「コロナ禍で人々のコミュニケーションが変容する中、手紙というツールに着目した学生が取り組んだ」と説明。学生は“感染が収束したら送りたい手紙”というコンセプトで、A4サイズの便箋とA3サイズの封筒をそれぞれデザインした。
 一般的な芸術とは異なり、工業デザインでは消費者やユーザーの好みや使い勝手、時代のニーズが重視される。オンライン展からのプリントサービスを企画したのも「リアルな作品展の代わりというだけでなく、自分たちの作品がどれだけ支持されるかを知ってもらう」(東方講師)ためだ。
 家族や街並みを一筆書きでデザインした2年の佐々木雄貴さんは「つながりの大切さ、会えなくてもつながっていることを表現したかった」と解説。2年の高橋咲耶さんは「暗い話題が続く中、少しでも笑顔にできたら」と、手紙を食べてしまうヤギをあしらった。秋田市出身の高橋さん自身、地元への帰省はできていない。作品は、学生それぞれがコロナ禍と向き合った記録でもある。
 東方講師は「学生が現在の時代をよく観察し、デザインに反映した作品を見てほしい」と呼び掛ける。
 オンライン展は8月13日まで。八工大感性デザイン学部のウェブサイトからアクセスできる。プリントサービスは全国のローソン、ファミリーマート、セイコーマートで利用可(印刷代のみ必要)。