Free名農高研究班が全国学芸サイエンスコンで最高賞受賞/途上国のための技術開発

第63回全国学芸サイエンスコンクールで最高賞を受賞した青森県立名久井農業高の研究班。右前から時計回りに中堤康仁さん、田村侑晟さん、岩間友紀さん、宮木琢愛さん、松橋大希さん
第63回全国学芸サイエンスコンクールで最高賞を受賞した青森県立名久井農業高の研究班。右前から時計回りに中堤康仁さん、田村侑晟さん、岩間友紀さん、宮木琢愛さん、松橋大希さん

青森県立名久井農業高(浅利成就校長)環境システム科研究班の「トレジャーハンターズ」が、第63回全国学芸サイエンスコンクールで全分野最高賞となる内閣総理大臣賞を受賞した。3年間にわたって開発途上国でも容易に導入できる農業や環境技術の開発に取り組み、水質浄化法などを考案。努力の成果が高い評価を受け、生徒は「さらに応用の幅を広げたい」と意欲を見せる。
 コンクールは旺文社(東京)が主催し、内閣府、文科省、環境省が後援。サイエンスジャンル(理科系、社会科系の研究)と学芸ジャンル(アート、文芸、環境)の2系統があり、全国の小、中、高校生が研究成果や作品を出展する。今回は2685校から12万1549点の応募があった。
 名久井農業高の受賞メンバーは、3年の松橋大希(ひろき)さん、中堤康仁さん、岩間友紀さん、宮木琢愛(たくま)さん、田村侑晟さんと、3月に卒業した石塚大城(ひろき)さん、上長根康平さんの計7人。
 研究内容は▽肥料が流れ込んだ池でトウモロコシとインゲンマメを育て、水質浄化しながら食料生産する▽農薬を泡状にして散布し、付着性を高めて使用量を減らす▽穴を掘って雨水をためながら荒れ地を回復させるアフリカの「ザイ農法」の改良―の3項目。いずれも、一石二鳥となるよう工夫を凝らしている。
 現3年生が取り組んだザイ農法の改良では、日本の土間に使われる「三和土(たたき)」を活用。流れてくる雨水を受け止める盛り土の強度を高めて土壌流出を防ぎながら、三和土に混ぜた肥料が溶け出すようにした。
 3月に東京都で開かれる予定だった授賞式は新型コロナウイルスの感染拡大で中止になった。現グループリーダーの松橋さんは「先輩と一緒に賞をもらいたかった」と残念がるが、「研究成果を現地はもちろん、他の地域や南部町でも活用できるようにしたい」と前を向いた。