Freeニホンジカ4頭目撃 植生への影響懸念/奥入瀬渓流

奥入瀬渓流で撮影されたニホンジカ4頭の群れ=1日(久末正明代表提供)
奥入瀬渓流で撮影されたニホンジカ4頭の群れ=1日(久末正明代表提供)

十和田八幡平国立公園の奥入瀬渓流の焼山地区で1日、ニホンジカ4頭の群れが撮影された。奥入瀬渓流では数年前から目撃されるようになっており、関係者は食害による植生破壊を懸念している。
 撮影したのは、地元の自然保護団体「八甲田・十和田を愛する会」の久末正明代表。1日朝、自宅の裏で目撃し、初めて撮影した。
 久末代表は「雪解けが進み、今度、さらに入ってくるだろう。保護地区の奥入瀬渓流では、どんな植物が食べられても大変なこと。植生破壊が問題になる」と危機感を募らせる。
 北里大獣医学部の岡田あゆみ准教授によると、撮影された4頭のうち3頭はメスで、1頭はオスの可能性もある。
 岡田准教授は「ニホンジカの繁殖力を考えると、先手を打って対策すべきだ」と指摘。積雪がある地域でも越冬できる環境があれば定着している可能性があるとし、「他地域ではニホンジカが増えてきたと思った途端に、止められないほどの被害が発生している。早急な対応が必要だ」と強調する。
 十和田八幡平国立公園管理事務所によると、2年前から10カ所にカメラを設置し、5~11月に観察を行っている。年間10~20頭を確認しているという。
 担当者は「食害の影響を受けそうな植生群落があるか調べる」としており、今後、植生群落を柵で囲って侵入を防ぐなどの対策を検討する考え。