Free【みちのく生き物観察記】トノサマガエル

湧き水の流れに身を潜めるトノサマガエル=2024年9月、八戸市南郷
湧き水の流れに身を潜めるトノサマガエル=2024年9月、八戸市南郷

アマガエルと共によく名の知られたカエル。鼻先が長く横向きの目で、風格があるためこの名になったようだ。平地から丘陵地の沼や田んぼに生息するが、繁殖期を過ぎると草地や樹林へ移るという。

 体長は5~9センチほど。山吹色や緑色の背中に1本の縦じま模様を持つ。普段は水辺の草むらに潜み鳴き声だけが聞こえるが、敵がくれば優れた跳躍力で逃げる。食性は昆虫やクモ類などで、時には小さなカエルも食べる。

 本州から四国、九州に分布するが、仙台平野から関東平野にかけては近縁のトウキョウダルマガエルが分布する。オスは鼓膜の下にある「鳴(めい)のう」を膨らませグルルッグルルッと連続して鳴く。春から初夏にかけて水田や浅い沼などに大きな卵塊を産卵する。オタマジャクシは7センチほどになり夏には変態して上陸する。

 
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