Free温室サクランボの授粉作業本格化/南部町
青森県内で唯一、サクランボ温室栽培を手掛ける南部町大向の留目秀樹さん(57)方で、開花への人工授粉作業が本格化している。今年は県独自の新品種「ジュノハート」の全国デビューを控えており、生産者の意気込みは強い。
今年は例年より1週間遅れの1月7日から、ハウス4棟(約30アール)へのビニール掛けと加温を開始。主力品種の「佐藤錦」「紅さやか」の開花を確認し、今月18日から授粉を始めた。
27日は、女性スタッフ3人が花粉を付けた羽で花を丁寧になでて回った。室温20度前後に保たれたハウス内は、授粉用のミツバチも盛んに飛び回り、雪模様の屋外とは異なる春の雰囲気に包まれていた。
収穫は4月中旬以降からの予定で、ジュノハートは5月上旬となる見通し。留目さんは「収量が少なかった前年の反省を踏まえ、今年は上質な花粉を用意した。確実な結実と品質向上を目指したい」と話した。