Free「震災の記憶風化させない」決意新た オンライン被災地交流に野田中生参加 

画面の向こうの被災地の中学生に手を振る野田中生徒会執行部=9 日、野田村

東日本大震災発生から14年の節目を前に、オンラインによる被災地交流会が9日、行われた。阪神淡路大震災や能登半島地震被災地の中学生とつながった野田村立野田中(菊池勉校長)の生徒会執行部は「(震災後は)“村の太陽になろう”をスローガンに日々生活している」と学校紹介した。

 交流会はNPO法人日本災害救援ボランティアネットワーク(NVNAD)が毎年この時期に開催。今回は野田中のほか盛岡市立渋民中、発生30年の阪神淡路大震災被災地から兵庫県西宮市立浜脇中と同市立山口中、昨年元日に発生した能登半島地震被災地の石川県から七尾市立中島中の生徒らが参加した。

 各校生徒は、震災・地震の被害状況や学校の取り組みなどを発表。野田中執行部の1、2年6人は、東日本大震災の村の被害状況について、「私たちは当時0歳かまだ生まれていなかったが、37人が亡くなり、住宅515棟が被害を受けた」などと説明した。

 当時の野田中生が傷ついた村を元気づけようと始め、今も続く創作太鼓については「各学年は代々、先輩のまねをするのではなく、自分らがどうしたいか、何を伝えたいか、太鼓をたたく意味なども生徒間で話し合いながら継承している」とアピールし、練習の様子を動画で紹介した。

 生徒会長の澤里春乃さん(2年)は「被災地の中学生とつながり、取り組みを知ることができて勉強になった。震災から14年、今後も地域の人たちとの関わりを大切にしながら、震災の記憶が風化しないよう取り組んでいく」と決意を新たにしていた。

 
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