Free消防団の「働き方改革」を 消防庁の地域防災室長、階上で講演

消防団のあり方について講演する福西竜也室長
八戸圏域連携中枢都市圏の形成に関する講演会が15日、階上町のハートフルプラザはしかみで開かれた。消防庁国民保護・防災部防災課の福西竜也・地域防災室長が講師を務め、消防団の団員確保や機動的な体制充実に向けた国の取り組みについて解説した。
福西室長は総務省入省後、岩手県などへの出向を経て現職。この日は「消防団を中核とした地域防災力の充実強化について」と題して講演した。
消防団の現状について、2024年4月時点の全国の団員数が前年同期比で2・1%減少した一方、女性や学生の構成員が徐々に増えている―と紹介。「男性のみの組織では早晩立ち行かなくなる。仕事や子育てに忙しい若手世代が加入しやすい、消防団の“働き方改革”が必要だ」と強調した。
また、能登半島地震に伴う石川県輪島市での大規模火災について、消火栓設備の損壊や道路の寸断、避難による人員不足により、初期消火活動が限定的にならざるを得なかった―と指摘。これらを踏まえた国の対策事業として、車両や資機材の小型軽量化、ドローンの活用などへの助成を挙げ「積極的に活用してほしい」と呼びかけた。