Free無病息災を願い「春祈禱」/五戸町倉石又重地区

地区の家々を回り神楽舞を披露する舘町神楽舞保存会の会員ら

五戸町倉石又重地区で16日、舘町神楽舞保存会(柏田典康会長)による小正月の伝統行事「春祈禱(きとう)」が始まった。同保存会の会員らが、400年以上の歴史を持ち町無形文化財に指定されている舞を披露。地区内の集落や集会所などを回り、地域の平穏な一年と住民の健康を祈願した。18日まで。

 春祈禱は毎年1月16~18日の3日間、五戸川を挟んで南北の集落で交互に行われるもので、今年は北側で実施。3日間で約130戸を回る予定だという。

 初日は同保存会の会員や新山神社の服部勤権禰宜(ごんねぎ)と総代ら12人が参加。雪が積もる中、古川代、宮台2地区の集落を回り、各世帯で舞を披露した。

 コロナ禍で保存会の訪問を受けたのは約5年ぶりという三浦道広さんは「心待ちにしていたのでうれしい。神様に守ってもらい、いい一年になりそう」と喜んでいた。

獅子頭から「身固め」を受ける古川代地区の住民ら

古川代地区多目的集合施設では、地区住民が見守る中、笛や太鼓、手平鉦(てひらがね)のにぎやかなお囃子(はやし)に合わせ、力強い動きで「下舞」と「権現舞」を披露した。続けて、住民らは獅子頭から頭や肩をかんでもらう「身固め」を受け、一年間の無病息災を祈った。

 柏田会長は「住民の皆さんが心待ちにしてくれたのがうれしかった。若い人も加わり頑張っているので、この行事を大切に続けていきたい」と語った。

 
お気に入り登録