Free十和田“魔の交差点”に信号機設置 格子状で衝突多発、事故抑止に期待

9日から信号機が稼働する十和田市内で最も事故が多い東十二番町の交差点=7日、十和田市
9日から信号機が稼働する十和田市内で最も事故が多い東十二番町の交差点=7日、十和田市

十和田市内で最も交通事故が多い、同市東十二番町の金物店・三光ボルト近くの交差点。この交差点に信号機が新たに設置され、9日に稼働を開始する。碁盤の目状に道路が整備され、交差点での出合い頭の事故が頻発する同市。今回は関係機関や周辺住民の長年にわたる要望が実った形で、“魔の交差点”での交通事故抑止へ大きな期待が掛かる。
 十和田署によると、昨年の人口1万人当たりの交通事故発生件数は、県平均が23・2件なのに対し、十和田市は32・3件とワースト3。幹線道路が複数あることもあり通行量が多く、死傷者数は減っても、件数は多い状況が続いている。
 件数の多さは交通量だけでなく、同市を象徴する格子状の道路による交差点の多さも一因とされる。昨年の発生状況をみると、同署管内の人身事故185件のうち、半数以上の94件が交差点で発生。2014~18年の調査では、5年間で三光ボルト交差点付近で最多となる21件が起き、東二十一番町交差点が14件、同市相坂の交差点が12件と続く。
 信号機が設置される付近を車で走ると、短い間隔で交差点があり、一時停止箇所が連続する。また、南北に長く伸びる道路は、幹線道路やホームセンターに接続することから交通量が多い。同署の宇部尚幸交通課長は「三光ボルト近くの交差点は見通しが悪くはないため、一時停止を徐行する人や見落とす人が多い」と指摘する。
 同署は、これまで路面にペインティングを施したり、一時停止を目立たせたり、周辺の取り締まりを強化。また、関係団体と協力して、危険箇所を啓発するチラシを配布するなど対策に力を入れてきたものの、減少には至らなかった。今回は粘り強い要望が実り、信号設置が実現した。
 待望の信号機に住民からも喜びの声が上がる。三木野町内会の櫻田正直会長は「住民からは、家に車が突っ込んだという話を聞くこともあった。長年の要望が実り、ようやく安心できる」と安あん堵どした様子。また、市は東北電力十和田電力センターとユアテック十和田営業所が寄贈した発光ダイオード(LED)道路照明灯を交差点付近に設置し、地域一丸で事故撲滅を目指す。
 ただ、信号機が設置されたからと言って事故がなくなるわけではない。同署管内では、昨年の事故原因の中で、信号無視が12・4%と県平均の5・8%に比べて高い。宇部課長は「いつも大丈夫だからという過信が事故につながる。運転手の意識改革が必要で、署としても交差点の取り締まりを強化していきたい」と気を引き締める。