Free十和田のご当地缶コーヒー「奥入瀬珈琲」が販売終了へ

製造が困難となり、販売終了が決まったご当地缶コーヒーの「奥入瀬珈琲」=5日、十和田市の道の駅奥入瀬ろまんパーク
製造が困難となり、販売終了が決まったご当地缶コーヒーの「奥入瀬珈琲」=5日、十和田市の道の駅奥入瀬ろまんパーク

十和田市の十和田湖ふるさと活性化公社(渡部毅理事長)が、自社商品であるご当地缶コーヒー「奥入瀬珈琲(コーヒー)」の販売を終了することが6日、同公社への取材で分かった。委託先の製造工場が生産に対応できなくなった。同公社では、奥入瀬地域でくみ上げた湧き水「奥入瀬源流水」を活用し、地ビールやサイダーなどの商品化を展開。20年以上にわたり愛された缶コーヒーが姿を消すことになる。担当者は「お客さまから親しまれていた商品だったので非常に残念。今後も水を生かした商品開発を続けていきたい」と力を込めた。
 奥入瀬珈琲は1996年に販売開始。当時、岩手県岩泉町の「龍泉洞珈琲」などご当地缶コーヒーがブームで、一気に人気商品となった。
 同市焼山地区にある奥入瀬湧水館で製造した奥入瀬源流水を30%使用し、市内の喫茶店が自家焙煎(ばいせん)したコーヒー豆を独自にブレンド。奥入瀬源流水を使った初めての商品で、同市のふるさと納税の返礼品としても活用された。
 近年の出荷量は年間6万3千本で、最盛期の30万本を大きく下回っていた。それでも同公社は缶のデザインを変えるなど、売上増に向けた取り組みを続けた。当初のメイン写真は「阿修羅の流れ」だったが、「銚子大滝」に変更。奥入瀬渓流にある滝や流れ、岩の名所の地図も記載した。
 だが、努力は報われず、今夏に委託先の製造工場から製造が困難との連絡が同公社に入った。大手飲料メーカーではペットボトルの需要が増加し、缶コーヒーの製造工場が全国的に減少。その反動で委託先に缶コーヒーの受注が集中し、生産単位が小さい奥入瀬珈琲の製造に対応できなくなったという。
 同公社の内沢哲也課長補佐は「値段や品質といった手ごろ感があり、人気の土産品だったが仕方がない。新たな目玉となる商品を考えたい」と前を向いた。
 奥入瀬珈琲は1本190グラム入り。味は微糖。市内の観光施設で販売している。道の駅奥入瀬ろまんパークでは税込み123円、30本入りケースは3240円。