Free供養の舞、亡き人に思いはせ 八戸・浮木寺で「墓獅子」

太鼓と掛け歌が響く中、供養の舞を披露した墓獅子=14日午後1時10分ごろ、八戸市鮫町の浮木寺墓地
太鼓と掛け歌が響く中、供養の舞を披露した墓獅子=14日午後1時10分ごろ、八戸市鮫町の浮木寺墓地

八戸市鮫町にある浮木寺の墓地で14日、鮫神楽連中による「墓獅子」が行われた。緩やかなリズムの太鼓と掛け歌が響く中、獅子頭が墓前で舞を披露。参拝者は故人を思いながら、静かに手を合わせた。

 墓獅子は毎年8月14、15日に同墓地で実施。かつては各地の神楽で演じていたが、明治政府の神仏分離令によって廃れ、鮫神楽が神仏混交の名残を今に伝えている。

 この日は午後0時半ごろ、鮫神楽連中の一行が墓地に到着。依頼を受けた家の墓を回り、厳かな雰囲気の中で供養の舞を見せた。

 昨年亡くなった長男のために墓獅子を頼んだ福島哲男さん(83)は「仕事に一生懸命取り組んでいた息子を思い返していた。胸がいっぱいだ」と思いをはせた。

 初盆を迎えた叔母のために依頼した糸屋裕子さん(63)は「墓獅子は故人の希望だったので、その通りにできてよかった」とほほえんだ。

 
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