Free目指せアジサイ1万本 苗作りに市民も協力/二戸・天台寺

アジサイの苗作りを体験する親子
アジサイの苗作りを体験する親子

二戸市浄法寺町の天台寺で、名誉住職の故瀬戸内寂聴さんが残したアジサイを市民の力で増やそうと、苗作りのワークショップが6日に同町の仲町通りで行われた。2028年の開山1300年の節目に向け、現在約4千本あるアジサイを1万本に増やす計画だ。

 アジサイは1987年に瀬戸内さんが住職に就任後、荒廃していた寺を再建し、彩り豊かな環境にしようと京都から株分けして増やしたもの。苗作りは市浄法寺総合支所が企画。今後の植栽などの過程にも市民に関わってもらうことで、寺周辺エリアの活性化や開山1300年に向けた機運を高める狙いだ。

 6日は「浄法寺七夕まつり」が行われた会場の一角で開催した。寺の境内に植えられていたアジサイの枝を、事前に同支所の職員が節ごとにカット。来場者はその節を一つずつ、ポットの土に丁寧に植えた。

 同市の看護師の安慶名(あげな)実佳さん(33)は、長男璃久ちゃん(1)と一緒に体験。「地元のアジサイが市民にも身近に感じられる、すてきな取り組みだと思う」と笑顔を浮かべた。

 ワークショップは6月29日にも同寺で開き、市民ら約70人が来場。6日の分と合わせ、約4千本の苗を作った。今後は同支所など市内の敷地や、一部は参加者の自宅で育て、来年秋に植栽する予定。

 
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