Free十和田にバイオガス発電 来春本格稼働、県内初の廃棄物活用

県南環境保全センターが建設を進めるバイオガス発電施設=十和田市
県南環境保全センターが建設を進めるバイオガス発電施設=十和田市

十和田市の浄化槽保守点検・清掃業の県南環境保全センター(佐藤正樹社長)が、同市相坂下タ川原に廃棄物である食品加工で生じた有機汚泥を発酵させ、発生したメタンガスを使って発電するバイオガス発電施設の建設を進めていることが13日、同社への取材で分かった。廃棄物を活用するバイオガス発電施設は青森県内初。1日当たり処理能力は最大80トンで、環境負荷の軽減と資源の有効活用が期待される。施設は年内に完成し、試運転を経て、来年4月から本格稼働の見通しだ。
 建設地は十和田下水処理場の東側。敷地面積は約5千平方メートルで、受け入れた廃棄物を破砕し、脱水処理する施設、発酵させるタンク2基、発電設備などを整備する。施設の名称は「バイオガスエネルギーとわだ(B―GET)」。地元の金融機関から融資を受け、同社単独で事業を進める。総事業費は未公表。10人程度の新規雇用を見込む。
 これまで同社は、同市や八戸市などの水産加工や食肉加工の工場から排出された有機汚泥を受け入れ、十和田市切田にある同社の堆肥化施設で発酵処理していた。だが、搬入量が処理限界量に近づき、排出事業者から新規の処理依頼に対応できない状況だったという。
 有機汚泥の処理は焼却する方法もあるが、水分を含むため焼却炉に負荷がかかり、二酸化炭素の排出など課題が多い。一方、新たな施設では発酵させることで、温室効果ガスの削減につなげたい考えだ。
 同社によると、1日1万4400キロワットの発電規模で、再生エネルギー固定価格制度を利用して東北電力に売電する。
 発酵タンクの加湿用エネルギーは発電施設の排熱を利用し、発酵した残りかすは同社の堆肥化施設で処理する。このため、ランニングコストが抑えらえ、経済性の向上や効率化が見込めるとしている。
 将来的には、発酵タンクに残った液体を液体肥料としての活用や、自治体から家庭の生ごみの受け入れも検討していく。
 取材に対し、佐藤社長は「下水道の普及もあり、浄化槽の維持管理業務は減少傾向にある」と説明。「将来を見据え、3年ほど前から考えていた新たな事業で、最大の設備投資となる。環境負荷の軽減につなげたい」と強調した。