八戸市吹上３丁目の南部せんべい店「マルコーいずもり」（犹守達幸社長）が、往年の人気商品「やわらかみみ」を１２年ぶりに復刻した。６月末までの金、土曜に直売店限定で販売する。ふっくら、もちもちとした食感をまた味わいたい―というファンの声に応えた。販売初日の１９日は、１日分の４０袋がわずか２０分で完売し、人気ぶりを示した。

　いずもりの「やわらかみみ」は、大きくカットしたみみとあっさりした塩加減が特徴。賞味期限が３日と短く、一般の小売店には向かないため、病院などに卸していたという。

　１２年前、せんべい“本体”の生産が忙しくなったことから、特別に生地を多めにするなどして作らなくてはならない「やわらかみみ」は製造を終了。だが、その後も「また食べたい」という声が多く寄せられ、期間限定での復刻を決めた。

　１９日は午前９時の発売直後から客が途切れず、交流サイト（ＳＮＳ）でも情報を発信していることもあってか、懐かしの味を求める年配のファンだけでなく、若い女性も焼きたてを買い求めていた。

　同社営業の犹守和幸さんは「こんなに早く完売するとは驚いた。昔、食べたなと懐かしんでもらえたら」と話した。

　「やわらかみみ」は１袋２３０円（税込み）。購入は１人５袋まで。