Free朗読や歌で寺山をしのぶ 三沢で「修司忌」

寺山修司が作詞した楽曲や詩を演奏に乗せて歌い上げる俳優の三上博史さん(左)
寺山修司が作詞した楽曲や詩を演奏に乗せて歌い上げる俳優の三上博史さん(左)

詩や短歌、演劇など幅広く活躍した三沢市ゆかりの寺山修司(1935~83年)の命日に当たり、没後40周年を迎えた4日、三沢市寺山修司記念館(佐々木英明館長)で「修司忌」が開かれた。青森県内外から訪れたファンが、献花や朗読劇などを通じ、大作家をしのんだ。

 修司忌は同館で行われた「記念館フェスティバル」の一環。同館近くの顕彰文学碑前ではファンが献花したほか、市立堀口中の家庭科部の部員2、3年生5人が、寺山の作品集「われに五月を」から選んだ詩や短歌などを朗読した。

 同部の堀田沙央部長(14)は「大勢の前で朗読できたのは光栄なこと。寺山の詩や短歌の素晴らしさを伝えられていればうれしい」と話した。ファンは部員の穏やかな声に聞き入り、寺山の言葉の一つ一つに感銘を受けた様子だった。

 イベントの最後には、俳優の三上博史さんが登場し、バンドメンバーと共に、寺山が作詞した楽曲や詩を演奏に乗せて歌い上げた。朗読とは異なる、激しさが交じった寺山の詩にファンは圧倒されていた。

 初めて同イベントに参加したという三沢市の会社員梅内裕子さん(45)は「寺山の世界に入り込める感じが素晴らしかった。でも独特の詩を理解するにはまだ時間がかかりそう」と笑っていた。

 
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