Free「新むつ旅館」模型、修復完了 八工大生「よりリアルに」

新むつ旅館の模型を修復した小藤一樹准教授(左)とゼミのメンバー
新むつ旅館の模型を修復した小藤一樹准教授(左)とゼミのメンバー

八戸工業大は、八戸市の「はっち」に展示している「新むつ旅館」の模型を修復した。破損部分を直したほか、初代では表現し切れなかった屋根や壁の細部を、紙などを重ね張りすることで改善。修復に携わった学生は「よりリアルに近づけた模型を見に来てほしい」とアピールしている。

 同旅館は、1897(明治30)年ごろに創建された貸座敷(遊郭)を前身とする老舗。2007年に国有形登録文化財指定を受けた。模型は11年のはっち開館に合わせ、同大の学生により20分の1サイズで制作された。

 完成から長期間が経過し、破損箇所が増えたため、はっち側が同大に修復を依頼。工学部工学科の小藤一樹准教授と、そのゼミ生が作業に当たった。看板や手すりなどを直し、屋根も現在の外観を参考に、さびが浮かぶ風情ある表現を追求した。

 いずれも4年の土岐桜子さん(21)は「なくなっている部品が多くて再現が難しかったが、新しい体験ができた」と笑顔。西村斗志さん(22)は「さびの色を出すの試行錯誤した。内装だけでなく外観も楽しんでほしい」と話した。

 
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