Free墓前で寂聴さんしのぶ 天台寺で一周忌追善法要/二戸

瀬戸内寂聴さんの遺影の前で焼香し、手を合わせる檀家ら=30日、二戸市
瀬戸内寂聴さんの遺影の前で焼香し、手を合わせる檀家ら=30日、二戸市

二戸市浄法寺町の名刹(めいさつ)・天台寺で30日、昨年11月に99歳で死去した名誉住職の瀬戸内寂聴さんの一周忌追善法要が執り行われた。檀家(だんか)ら約20人が参列し、寺の復興に大きく貢献した寂聴さんをしのびつつ、冥福を祈った。

 本堂での法要では、菅野澄順前住職と菅野宏紹住職が、寂聴さんの遺影を前に読経。戒名に当たる法名「燁文心院大僧正寂聴大法尼(ようぶんしんいんだいそうじょうじゃくちょうだいほうに)」も読み上げられた。

 法名は寂聴さんの仏門の兄弟子で、京都市の妙法院の杉谷義純門主が付けた。作家としての文筆と、宗教家の心が輝き続け、華やいで見えた―という意味が込められている。大僧正は僧の最高位に当たる。

 壇家らは焼香を済ませた後、境内にある天台寺霊園に移動。寂聴さんの言葉「愛した 書いた 祈った」が刻まれた墓の前で、生前の功績に思いをはせ、静かに手を合わせた。

 寂聴さんが寺の住職を2005年に退任後、後任として昨年5月まで務めた澄順前住職は「今年9月に遺族による納骨が済み、寺の一周忌法要も無事に終えられて良かった」と話した。

 寺責任役員の千葉康行さん(78)は「生前の希望通り、この地に納骨された寂聴さんのお墓を、檀家としてずっとお守りしていきたい」と誓った。

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