【ソウル共同】韓国の首都ソウルの繁華街・梨泰院（イテウォン）でハロウィーンイベントに集まった多数の若者らが２９日夜、転倒した事故で、消防当局は３０日、１４６人が死亡、１５０人が負傷したと明らかにした。韓国メディアによると、若者らが路地で折り重なるように倒れ、圧死したとみられる。

　韓国メディアは、梨泰院の飲食店を有名人が訪問後、人が殺到したとの目撃情報を伝えた。ハロウィーンに合わせ、梨泰院に１０万人が集まっていたとの情報もある。今年は新型コロナウイルス感染症の影響で過去２年間開けなかったハロウィーンの行事が行われたことで、過去よりも多くの人出があったとの見方がある。

　事故を受け、韓国の尹錫悦大統領は２９日夜、救急や治療を十分に行うよう緊急指示を出した。在韓国日本大使館の関係者によると、日本人が巻き込まれていないかどうか確認している。

　事故直後、ツイッター上には、現場で倒れる人々に救急隊員らが懸命に心肺蘇生措置を行う動画が相次いで投稿された。

　梨泰院は外国人らが多く訪れる国際色豊かな地域で知られ、大統領府からも近い。米動画配信大手ネットフリックスの人気ドラマ「梨泰院クラス」の舞台としても描かれた。