Free歴史刻んだ音楽堂 仲間が追悼の奏で 三戸の医師故勝山信男さん一周忌

オペラやピアノ演奏が披露された勝山音楽堂のコンサート会場

三戸町の勝山小児科医院の院長で、2021年に亡くなった勝山信男さん(享年87歳)の追悼コンサートが15日、同町同心町の勝山音楽堂で開かれた。信男さんの一周忌と、90歳を迎えた妻政子さんの夫婦の節目を記念し、交流があった音楽家や知人を招待。約50年の歴史を刻んだ音楽堂に歌声やピアノの音色が響いた。

信男さんは1972年に同医院を開業し、長年にわたり地域医療を担った。音楽への造詣も深く、開院後に同音楽堂を建設。定期的に音楽家を招いて演奏会を開き、各界の知人と交流を深めた。

コロナ禍で演奏会や交流の機会が減る中、信男さんは心不全で亡くなった。政子さんは「夫の一周忌と自分の卒寿の節目に、改めて仲間と交流の場を持ちたい」と思い立ち、コンサートを企画した。

コンサートで歌声を披露する勝山政子さん

町内や八戸市、仙台市などから21人が参加。八戸漁業指導協会会長理事の熊谷拓治さんによるオペラやカンツォーネ、ピアニストの豊嶋裕子さんによる演奏のほか、政子さんが石川啄木作詞の歌曲「初恋」などを歌った。

手配などを担った次男の伸さん(57)は「人が集まり、歌を披露できる機会ができて母もうれしかったのではないか」と話す。

政子さんは「人生の『卒業』を前に、知人たちと集まれて良かった。会いたい人に会えるのは、やっぱりうれしい」とほほ笑んだ。

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