Free旧陸軍機のプラモデル入手 展示で縁、航空科学館長も驚き/三沢

プラモデルを手に笑顔を見せる大柳繁造館長
プラモデルを手に笑顔を見せる大柳繁造館長

青森県立三沢航空科学館の大柳繁造館長(89)が、2012年に十和田湖から引き揚げられた旧陸軍の「一式双発高等練習機」のプラモデルを手に入れた。細部まで精巧なプラモデルは、チェコ製で72分の1スケール。知人から譲り受けた大柳館長は模型の存在に驚きつつ「練習機に注目が集まるきっかけになれば」と笑顔を見せる。

 練習機は戦時中の1943年9月、秋田県の能代飛行場から八戸へ向かう途中、十和田湖に着水して水没。2012年9月、69年ぶりに水深57メートル地点から引き揚げられた。

 同科学館で20年11月まで約8年間展示された後、製造元の「立川飛行機」を前身とする不動産賃貸業、立飛ホールディングス(東京)に譲渡された。国内に現存する唯一の機体として「重要航空遺産」に認定されている。

 見つかったプラモデルは、大柳館長の知人が5月に静岡県で開かれた見本市で発見。製造年月日などは不明だが、同封の説明書には英語で「1943年9月27日にエンジン故障のため十和田湖に不時着」「2012年9月に湖から回収され、三沢の博物館で展示された」などの記述があり、製造は12年以降とみられる。箱には十和田湖を連想させる風景も描かれている。

 大柳館長は「細かな部分まで、かつての日本機の特徴が再現されている。練習機を後世に伝える貴重な物だ」と喜んでいる。

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