Free「ウクライナの芸術伝えたい」 キエフ・バレエ、来月八戸公演

初日の公演を前に舞台で調整するダンサー=14日、前橋市
初日の公演を前に舞台で調整するダンサー=14日、前橋市

ウクライナの首都キーウ(キエフ)の国立歌劇場を拠点とする名門「キエフ・バレエ」による来日公演が15日、前橋市を皮切りに八戸市公会堂など全国11都道府県の会場で始まる。初日の舞台に先立つ14日、前橋市で会見した関係者は「ウクライナの芸術は生きていると世界中に伝われば」とアピールした。

 日本での公演を企画する光藍社(東京)が2007年から招へい。同バレエ団のステージは新型コロナウイルスの影響で2年半ぶりとなる。ロシアの侵攻を受けていることで今年の開催も危ぶまれたが、ウクライナを支援する日本に感謝を伝えるとの意味を込め、予定通りの実施が決まった。

 所属する約120人のダンサーはキーウに残ったり、国外に避難したりしながら活動を続けている。約30人が出演する「キエフ・バレエ・ガラ2022」と題した来日公演は、団として侵攻後初めての国外公演となる。

 2人のプリンシパルも同席した会見で、エレーナ・フィリピエワ芸術監督は「ウクライナから遠く離れているが、まるで家にいるような支援に感謝している」と日本側の受け入れに謝意を示した。

 11歳で単身ウクライナに渡り、長年にわたり同バレエ団のソリストを務めた寺田宜弘副芸術監督は「今回のツアーは非常に大きいプロジェクト。世界中にいるウクライナの人々にも見てほしい」と話した。

 公演は古典バレエを中心としたプログラム。今回のために創作された「ひまわり」には日本人の所属ダンサーも加わり、国や人種が違っても平和を希求する願いが込められる。

 八戸市公会堂では8月5日に開催。全席指定6500円。デーリー東北チケットセンターなどで取り扱っている。

 
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