Free高速道路の逆走、後絶たず 青森県内、5年間で通報23件 県警「重大事故の恐れ」

逆走を防ぐため上北インターチェンジに設置されている看板=17日、東北町
逆走を防ぐため上北インターチェンジに設置されている看板=17日、東北町

全国的に問題となっている逆走運転が、青森県内でも後を絶たない。県警が管轄する高速道路などの逆走通報件数は、2017~21年の5年間で計23件に上る。今年4月には八戸道で酒気帯び運転し逆走した軽乗用車が、4人乗りの乗用車と正面衝突する事故が発生。死者や重傷者はいなかったものの、あわや大惨事となる可能性があった。県警高速隊は「高速道路は一般道の約2倍の速度で走行するため、重大な事故につながる恐れがある」と警鐘を鳴らす。

 県警高速隊によると、通報があった逆走事案のうち、6件で逆走した車を発見。運転手から事情を聞いたところ、「標識表示を見落とした」「考え事をしていた」などと、ほとんどが運転手の不注意で逆走が発生していた。特に今年は5月までに5件の通報を認知。過去5年で最も多い19年の7件に迫り、増加傾向だ。

 逆走事故はその1件の重大性が大きく、自動車教習所でも逆走防止に向け、対策に力を入れる。八戸モータースクールでは、免許取得時の教習で逆走防止対策を紹介。判断力が低下する高齢ドライバーへの講習でも注意を促している。

 同スクール交通教育センターの宮川輝視所長は、不注意や認知症などのほかに、故意に逆走するケースについても指摘する。インターチェンジ(IC)やジャンクション(JCT)などの出口を間違え、本来のルートに戻ろうとUターンや後退する事例が一定数あると説明。「そもそも高速道路ではUターンや後退は禁止。次のICで降りるなど、時間に余裕を持って運転してほしい」と語る。

 逆走が始まるのはICとJCTが約5割。県内でも三沢十和田下田ICや南郷ICなど、出口と入り口が交わる複雑な構造のICが存在し、看板や路面の矢印表示、路面に色を付ける対策が行われている。宮川所長は「ドライバーが正しい知識を身に付け、逆走しないという意識を高く持つことが重要だ」と強調する。

 昨年12月、仙台市と八戸市を結ぶ三陸沿岸道路が全線開通し、年内には上北道の天間林道路が完成予定。交通の利便性が向上する一方、逆走が発生する可能性が高まるとみられる。

 県警高速隊の赤石哲久副隊長は「逆走車両と遭遇した場合、減速して安全な路肩に車を寄せるなど回避行動を取り、速やかに通報してほしい」と呼びかけた。

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