Free【北奥羽の地名】源次郎平(南部町)/ならず者の男の名前?

北奥羽の地名
北奥羽の地名

【源次郎平=げんじろうたい】

 南部町立福田小や、隣接するふくち運動公園の周辺に残る小字。江戸中期の1724(享保9)年に死罪となった源次郎という男が地名になったとされる。

 「福地村郷土誌」によると、当時の旧福田村には上アンベ、下アンベと称される2軒の酒屋があり、下アンベだけが繁盛していた。面白くない上アンベの主人は、ならず者だった源次郎を唆し、下アンベに放火させた。

 住民は用水路から水を引いて消火を試みたが、なぜか水が流れて来なかった。原因を調べると、源次郎がせきを操って水を落としていた。怒った住民たちは源次郎を引っ張り出して火あぶりにし、その場に埋めたという。

 一方、源次郎は放火の犯人ではなく、田んぼを守るためにあえて水を流さなかったという“善人説”もある。

 ※ネット連載

 
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