Free三戸町産ホップ復活へ 地域おこし協力隊の米澤さん、栽培に着手

三戸町内の園地にホップの苗を植える米澤雅貴さん。特産品の回復に向けた一歩を踏み出した=10日
三戸町内の園地にホップの苗を植える米澤雅貴さん。特産品の回復に向けた一歩を踏み出した=10日

三戸町で2018年に途絶えたホップ生産の復活に向け、町地域おこし協力隊員の米澤雅貴さん(36)=弘前市出身=が10日、町内の畑で栽培を始めた。香料製造・販売大手「小川香料」(東京)の支援を受け、今年は140株を植え付ける。収穫したまり花はクラフトビールの原料としての活用を見込むほか、同社が「国産ホップ香料」に加工する予定。規模は来年以降、徐々に拡大させる考えで、米澤さんは「町で盛んだった生産を再び盛り上げたい」と意気込んでいる。

 町ではかつて、数十戸の生産者がホップを栽培していた。だが、高齢化などを背景に生産農家は減少。18年にはゼロとなった。

 21年11月に地域おこし協力隊員となった米澤さんにとって、ホップ生産の復活は最大のミッション。これまで栽培方法を教わるなどして準備を進めてきた。

 事業を始めるに当たり、青森県を通じてマッチングしたのが、国産原料を使った香料作りを模索する小川香料。同社も国内のホップ生産者を探しており、米澤さんが受託することが決定した。

 ホップは、同町斗内乗上の園地50アールを借り受け栽培する。今年は約5アールに高さ3・5メートルの支柱(通称・棚)を設置した上でスタートさせた。10日は米澤さんと同社の社員、町職員ら約10人が苗の植え付け作業を実施。収穫は8月を見込んでいる。

 収穫後は、ビールの原料として活用するほか、同社が国産ホップ香料として加工する方針。国産ホップ香料の製造は100年以上の歴史を持つ同社にとっても初の試みで、食品や化粧品への使用を想定しているとう。

 特産品の復活に向けた新たな取り組みについて米澤さんは「小川香料と連携を図りながら、町産ホップのクラフトビールを造りたい」と強調する。その上で、作付面積の拡大や、関連商品の開発などさらなる展望を描く。

 同社経営企画部の担当者は「改めて国産を大事にして地域活性化にも寄与したいと考え、新たな挑戦を進めている」と説明。「完成した製品は幅広く活用できるだろう」と話している。

お気に入り登録