Free伝統の摺り、2年ぶり復活 八戸えんぶり、代替イベントで8000人魅了

八戸市中心街で開催された八戸えんぶりの代替イベント。約2年3カ月ぶりに太夫が勇ましく烏帽子を揺らした=1日

五穀豊穣(ほうじょう)を願う伝統の摺(す)りが、春真っ盛りのこの地に活気を運んだ。新型コロナウイルスの影響で2年連続中止となった八戸えんぶりの代替イベントが1日、八戸市中心街で行われ、太夫による渾身(こんしん)の摺りや子どもたちの愛くるしい祝福芸が約8千人の観客を魅了した。

 厳寒の北国に春を告げる八戸えんぶり。国重要無形民俗文化財で約800年の歴史を誇るとされる。コロナ禍でも伝統を守りたい―と、八戸地方えんぶり保存振興会(塚原隆市会長)などが「はちのへホコテン」の特別企画として実施した。

 感染対策として、歩行者天国となった十三日町―三日町間に、公演会場を4カ所設けた。33組のえんぶり組のうち約半数の16組が参加し、1組当たり約30分の演目を披露した。

 この日は、時折小雨が降るあいにくの天候となったが、寒さが厳しい2月の行事として慣れ親しむ市民にとっては、肌寒さもまるで“演出”のよう。

 沿道で約2年ぶりのえんぶりを見守った市民らは、笛や太鼓、手平鉦(てびらがね)がにぎやかに鳴り始めると輪になって、地を這(は)うようにきらびやかな烏帽子(えぼし)を揺らす太夫や、子どもらのかわいらしい舞に盛大な拍手を送っていた。

 塚原会長は「久しぶりに中心街に多くの人が集まり、皆さんが楽しみにしてくれていたと実感した」と受け止め、来年2月の八戸えんぶりに向けては「コロナ禍でどうなるか分からないが、披露する場をつくり、伝統芸能を守っていかなければならない」と決意を語った。

【動画】https://youtu.be/AQJw2pfT_ks

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