Free【北奥羽の神社】馬に乗った神まつる/氣比神社(おいらせ)

北奥羽の神社
北奥羽の神社

氣比(けひ)神社の周辺は古くから馬産地として知られ、源頼朝も奥州征伐の際に着目して住民に馬の生産を奨励したと伝えられる。同神社は元々「馬護神堂」の名で呼ばれ、馬に乗った神「蒼前様」をまつる場所として馬に関わる人々から信仰を集めてきた。

 神賑祭(例祭)には現在の岩手、秋田県からも馬を連れた人が訪れ、健やかな成長を願った。今でも例祭では絵馬を販売し、馬との深い関わりを感じさせる。

 現在の名前が定着したのは明治初期。氣比神宮(福井県敦賀市)と同じ足仲彦尊(たらしなかつひこのみこと)を祭っていたため、国の調査に合わせて「氣比」の名を冠したという。

 田中靖士宮司は、敦賀市の神社と同じ神を祭っている理由について「北前船に関係する人が寄港地の野辺地町へ行く途中、この神社に立ち寄っていたのではないか。敦賀市も寄港地なので、同じ神を祭って安全を祈ったのだろう」と推測する。

【祭神】足仲彦尊
【御利益】牛馬安全、交通安全、家内安全、海上安全など
【住所】おいらせ町上久保51の1

 
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