Free駆除したクマ、カレーや丼に 道の駅で販売、お土産にも/西目屋

クマカレー(右)とクマ丼
クマカレー(右)とクマ丼

日本の本州や四国に生息し、青森県内でも目撃されるツキノワグマ。普段は山にいるが、畑や住宅街に出没し、農作物を食い荒らしたり、人に危害を加えたりする危険な害獣としても知られる。大半は駆除された後、廃棄されるが、肉を有効活用し、専用の工房で新たな特産品を生み出す取り組みが注目されている。

 西目屋村も食害に頭を悩ませる自治体の一つ。クマによる農作物被害が深刻で、対策として電気柵や捕獲用のおりを設置し、年間約30頭を捕獲している。

 これまでは、解体に技術が必要なことから捕獲後に廃棄していたが、2020年11月、捕獲した鳥獣を処理する県内初の食肉加工施設「ジビエ工房白神」を開設。現在、研修を受けた職員数人が作業しており、クマ1頭を1時間ほどで解体できるという。

 クマ肉などの「ジビエ」(野生鳥獣肉)は独特の臭みがあるとされるが、同工房ではしっかり血抜きをし、3日~1週間ほど熟成させることで軽減し、素材の良さを生かしている。

 村は昨年7月、道の駅「津軽白神」などでクマ肉のそばや丼の販売を開始。さらに長期保存が利く土産品として新たにレトルトの「白神クマカレー」と「白神クマ丼」を開発した。

 18日に村内でお披露目され、桑田豊昭村長らが「カレーは程よい辛さで、肉も軟らかくておいしい」と太鼓判を押した。クマ丼はしょうゆや塩こうじで味付けされ、肉がタケノコやゴボウとマッチしているという。

 いずれも税込み980円。21日から同道の駅で販売される。

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